こんにちは、Lリーマン(@LDNYoko_L)です。
イギリス滞在から数年が経過し、現地の生活や働き方にも馴染みはじめ、イギリス人のリアルについて興味を持ち始めました。
そんな今回の記事は、日本人とイギリス人の資産額を様々な切り口から徹底比較!
「老後2000万円問題、日本人の貯蓄は少ないのか?!」
「イギリス人は一体いくらお金を持っているの?」
2カ国の比較を通じて、両国の現状を網羅的にお伝えいたします。
貯蓄額が気になった理由
本記事投稿のきっかけについて、少しお話させて頂きます。
老後2000万円問題や日本衰退のニュースが話題になっている昨今、影響を受けやすい私は、、、
「日本と自分自身の将来は大丈夫なのか」と不安になりました。
ネット上のニュースを色々と調べていると…
追い打ちをかけるように気持ちが暗くなる記事がたくさん見つかり、
「資産形成をしっかり考えないと将来大変なことになる」と焦る気持ちを止められませんでした。
その一方で、イギリスの状況はどうなのだろうと調査していると、
イギリスも日本と同様、十分な貯蓄がを保有しているとは言い切れず、
日本と類似した状況に置かれていることが、徐々に分かってきました。
生活コストや社会制度等は異なるものの、両国の貯蓄額を通じて理解を深めて頂けると幸いです。
ちなみに、僕たち3人組の資産額が気になる方は、こちらをチェックしてみてください!
世代別貯蓄額
将来の資金も含めて、どれぐらい貯蓄があればよいのかは気になるところですね。
人生100年時代と言われる時代になり、いくら貯めておけば大丈夫という明確な基準はありませんが、同世代の貯蓄額について知ることでご自身の立ち位置を把握して頂ければ幸いです。
日本
金融広報中央委員会による「家計の金融行動に関する世論調査 2019年」(以下、同調査)による“2人以上世帯”の統計によると、
年代 | 平均(万円) | 中央値(万円) |
---|---|---|
20代 | 165 | 71 |
30代 | 529 | 240 |
40代 | 694 | 365 |
50代 | 1194 | 600 |
60代 | 1635 | 650 |
70代以上 | 1314 | 460 |
全平均 | 1139 | 419 |
2人以上の世帯を対象としたデータであるため、基本的には独身以外の家族を持つ方々のデータとなります。実態をより正確に表した中央値データも記載させて頂きました。
独身を対象としたデータについては、後述の”世帯別貯蓄額”で触れていきます。
ちなみに、普段聞きなれない”中央値”の説明については、以下サイトが非常に参考になります。
イギリス
年齢層 | 平均貯蓄 | 貯蓄無の割合 | 貯蓄 £100以下の割合 | 貯蓄 £1000以下の割合 |
---|---|---|---|---|
18 ~ 24歳 | £2,481.16 (372,174円) | 10.83% | 27.50% | 50.83% |
25 ~ 34歳 | £3,544.16 (531,624円) | 12.38% | 21.78% | 42.08% |
35 ~ 44歳 | £5,995.92 (899,388円) | 7.91% | 12.99% | 33.33% |
45 ~ 54歳 | £11,013.99 (1,652,098円) | 6.34% | 11.22% | 25.85% |
55歳 ~ | £20,028.60 (3,004,290円) | 2.23% | 7.59% | 18.08% |
上述の日本の世代の集計方法が異なる部分がありますが、ざっくり比較したとしても、
どの年代も日本より圧倒的に貯蓄額が少ないことがデータより読み取れます。
先進国グループに属するイギリスの貯蓄額がこれほど少ないとは想像していなかったので、ブログを執筆しながら衝撃を受けました。
日本とイギリスの社会保障制度や定年退職が無い働き方等、様々な要因があるかと思いますが、「イギリス人の貯蓄額が少なくても問題にならない理由」について、今後深堀して確認していきたいです。
世帯別貯蓄額
日本
前述の世論調査によると、
・金融資産の平均値は、2人以上世帯は1,139万円、単身世帯は645万円
・中央値は2人以上世帯419万円、単身世帯45万円
同調査によると、単身世帯60歳以下の年代は、全ての年齢層で貯蓄の中央値が100万円以下に留まっています。
以下のサイトに世帯別・年代別の資産保有額について詳しくまとめられています。
イギリス
- 2020年、全ての人の平均貯蓄額は35,361.09ポンド(5,304,163円)でしたが、調査した人の中央の66%の平均貯蓄残高は9,633.30ポンド(1,444,995円)になりました。
- 英国人の3分の1の貯蓄は600ポンド未満です。
日本の世帯別貯蓄額のように詳細なデータは得られませんでしたが、全世帯の平均貯蓄額と中央値を比較しても日本の方が貯蓄額が多いことが分かりました。
日本人 | イギリス人 | |
---|---|---|
貯蓄額平均値 | 1139万円 | 530万円 |
貯蓄額中央値 | 419万円 | 144万円 |
全国民の平均貯蓄額と貯蓄額中央値どちらをとっても、日本の方が2倍以上貯蓄を持っていることが分かりました。

え!!そんなに差があるものなの!?
イギリス在住者の率直な感想として、イギリス人はもっと貯蓄を持っていると思っていたよ!

華やかに見えるイギリス人の生活も実際は慎ましいのかもしれないね!
貯蓄ゼロ割合
日本
- 二人以上世帯の 23.6%
- 単身世帯の 38.0%
上記が金融資産非保有世帯が発表されています。
金融資産非保有世帯とは、”金融資産を一切保有しない世帯”を指しますが、
厳密な定義では「預貯金や株式などの金融商品をいずれも保有していない」あるいは「預貯金は保有する一方で運用は行っていない、または将来の備えがゼロ」の世帯を指します。
年代別では、単身世帯の20歳代が一番多く、約45%が「貯蓄がない」との回答がありました。
いずれにせよ、単身世帯の約4割が貯蓄が無いというのは驚くべき事実かもしれません。
イギリス
イギリスの貯蓄事情をまとめたFinder内の投稿によると、
- 約10人に1人の英国人(9%)は貯蓄がない
- 英国人の41%は、収入なしで1か月間生活する貯蓄を保有せず
イギリスでも日本と同様に貯蓄が無い人が一定層いるようです。
単身世帯限定ではありませんが、10人に1人貯蓄がないのは想像より多いイメージでした。
約40%のイギリス人が1カ月の生活費を十分に賄えないと考えると、やはり慎ましく生活している方々が多いのかもしれません。
投資状況
投資状況については、日本のNISAとイギリスのISAの状況を比較してお伝えいたします。

余談ですが、日本のNISA(日本版ISA)はイギリスのISA(Individual Saving Account)のシステムを模倣して導入されました!

ちなみにイギリスISAでは、年間投資額£20,000(約300万円)までが対象で、驚くことに期間無期限で非課税になるんだね!

日本よりも投資に対する優遇措置が優れていそうだね!
それでは日本(NISA)とイギリス(ISA)の加入状況について見ていきましょう!
日本
金融庁が公表した『NISA口座の利用状況調査(2020年12月末時点) 』によると、
- 2019末時点のNISA口座は約1523万口座、そのうち約1220万口座は一般NISA、約302万口座はつみたてNISAの口座
- 買付額は合計 約21兆7075億円で、そのうち約20兆9460億円は一般NISA、約7614億円はつみたてNISAによるものでした
日本全国民の約8人に1人がNISA口座を保有していると考えると、以前に比べて多くの方々が投資に興味を持って資産形成に励んでいる様子がうかがえます。

イギリス
2008年以来、ISA口座を通じて保有される有価証券の資産残高は3倍になり、ISAによる税金優遇施策の恩恵を受け取る人の数は現在でも増加しています。
• 英国のISAへの加入数は、2019年に1,100万人と前年度比100万人程度増加
• ISAでの平均保有金額は、2019年に6,049ポンドとなりました。
• 平均投資額は、昨年の994ポンドから1,020ポンドになりました。
イギリスの人口が約6600万人、約6人に1人がISAを利用している計算となり、日本よりも投資に対する意識が高いことが伺えます。
さすが金融大国イギリスですね!
まとめ
今回はネット上で集められる情報をもとに、日本とイギリスの貯蓄事情についてお届けいたしました。
次回は「日本とイギリスのFIRE事情」を比較して皆さんにお届けできればと思っています!
データ収集が不十分であることや比較記事の執筆に慣れておらず、分かりにくい点も多々あるかと思いますが、引き続きよろしくお願いいたします!!
今回も最後まで読んで頂きありがとうございました!
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